SOKA薬王のBlog

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「戦後五十年の生き証人」が語る10


中央公論1995年4月号 池田大作:田原総一朗



【田原】ところで、普通の会社では、誉会長は文字どおり誉職です。創価学会誉会長とは、どんな役割なんですか。


【池田】誉職でないことだけは事実です。会則の第2章に「誉会長を置くことができる」とあります。その役目として「信指導」「布教」「会員の擁護・育成」が含まれています。法者であるから、役職にかかわらず信仰し、布教しなければならない。法を実践することこそが根本であって、役職は手段です。


【田原】会長と誉会長とは、どう違うんですか。


【池田】会長、理事長の役割は、創価学会じたいの統括ならびに運営です。私はインターナショナルの会長ですから、日本も含めて全世界の会員の指導・育成・布教、全般にわたるわけです。


【田原】創価学会の基本方針は、誉会長が決めるんですか。会長が決めるんですか。


【池田】会長です。会長中の中央会議や総務会です。


【田原】会長の決めた方針を、池田さんが「違うな」とった場合はどうしますか。


【池田】そのときには話し合います。一つの明確なる目標に進んでいれば、話し合っていけばわかりあうものです。


【田原】世間では、池田さんは創価学会のカリスマ的独裁者だと言われてますね。


【池田】ああ、そうですか。


【田原】ご自身でも、カリスマ的存在だといますか。


【池田】ったことはありません。よく味がわからない。


【田原】しかし、会員の方は、会合などでも、会長より、誉会長にきてほしい、という声が多いのではないですか。


【池田】そうでしょうか。ともかく、人々は、役職ではなく、誠実さ、明快さ、責任をもった人格的魅力のある人についていくものです。いわゆる人気のある幹部は、会員から慕われ、会合にも要請されています。戸田会長は、幹部を任命するときは、会員が「この人ならば」とう人を任命するようにすべきだと厳しくいわれていた。たとえ選挙で選んでも、この人が選ばれるという人々を任命すべきである、と。


団結が強いので、たまに「全体主義だ」なんていわれることがあったが、この人間の社会はそんな単純なものではない。いわんや何百万の人間の集合体です。それぞれの見もあり、個も違う。簡単に従ってくるものではない。しかし、団結は他のいかなる団体でも、会社でも、願望しているのではないでしょうか。