空想でつくる痛み、病気
病気でも、痛みでも、苦しみでも、体で感じることそものもは大したことはないが、それを思い浮かべていると苦しく、痛む。しかも病気の場合には、現実に感じていることと、思い浮かべていることを一緒にしてしまう。
例えばお産の場合は、張る感じが主体で、その張る感じに異常があって急に収縮した時に、ちょっと痛みを感じる。それを「お産は痛い」という空想と一緒にしてしまうから、お産の間中、痛みが続くように考えてしまう。
そこで、病人の空想する痛みと、病人の現実に今感じている痛みとを分離させるということが、強いて言えば看病人の技術となる。