SOKA薬王のBlog

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理学療法の未来


神奈川リハビリテーション病院  理学療法科 北村 啓


「草思庵」


「受け継ぐべきもの」日本文化の底流に学ぶ、理学療法の未来



身体覚喪失の時代に医療事故が続く。近代医学の基本的な身体の見方からすれば、当たり前のことである。なぜなら、モノとして身体を考えるからである。

「腹が立つ」「頭に来る」から「ムカツク」へと、人の怒りの表現は変遷してきた。身体でじる時代から、頭でじる時代へ、そして今、じられなくなった身体にエネルギーはますます鬱積し、今にも噴火しそうである。リハ・センターにおいても「自殺未遂後のリハ」は現実的な課題となっている。「言葉なき身体」と「身体なき言葉」の間に存在する溝は、ますます深くなってきている。

しかしこの溝を埋めていく営みの中にこそ、「生きている」事の現実があるのではないだろうか。えば近代において、身体に触れそれを活化していくことを生としている人間は、極めて僅かである。理学・作療法士には、時代状況に対して、幾ばくかの責任を負うのではないかと考える。