SOKA薬王のBlog

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太田昭宏「真っ向勝負」13


ライフストーリー3「政治」



もともと厳しい選挙区だったが、負けは負けである。しかし逆にいえぱ「落選」ほど、人問を大きくするものはない。倒産から再起した実家が経済を知り、大病を克服した人が生命の重さを実するように、倒れてみなけれぱつかめないものもある。
 

次の平成五年七月の総選挙で議員バッジをつけるまで、最初の選挙の準備期間と合わせ、計五年を要した。浪人時代は、政策を勉強するときも、人に会うときも、資料集めも、すべてひとりの力でやらなければならなかった。太田に人間的な奥行きが生まれてきたのは、このころではなかっただろうか。もしストレートで当選していたら、
どこかの奥におごりが巣くったままだったかも知れない。
 

太田が初当選した衆院選の直後に、政界地図はかつてないほど一変した。いわゆる五五年体制が崩壊し、細川連立内閣が発足した。公明党も連立の一翼を担うことになった。与党には、政策遂行の責任と能力がなければならない。太田はフル回転で動き始めた。一年生議員ながら、多くの肩書きもついた。


連立内閣の中で、政策研究会や各種会合にこまめに顔を出し、やがて他党の政治家から「あの男はだれだ」と注目されるようになった。その後、公明党が野党に転じることもあったが、いずれにせよ自民党の単独政権ではなく、政界は連立の時代に突入した。旧考にとらわれず、国家のグランドデザインを描くことのできる、太田のような理ある政治家の出番がきた!。