池田さんを受けつぐあなたに5

わたしはこの言葉を、池田さんのあなたがたみんなへのきびしい愛情の表現だと受け取った。池田さんはいつもやさしく、すごく大きな抱擁力にあふれているので、人はともすればそれに甘えがちになる。

しかし、池田さんはけっしてそれを望んではいない。池田さんのやさしい瞳、慈父のような思いやりのかげには、獅子が愛する子を深い谷底にひとり置いて、自分でよじのぼってくるのを待つような激しくきびしい期待、あなたへのぜったいの信頼があることを知らなければならない。

　つまり、池田さんが真に望んでいるのは、あなたが生命の充実にかがやく仏法の人として、一日も早く一人立ちになることだ。どんなさびしい荒野に一人放りだされても、悪意と攻撃のウズの中に一人立たされても、きぜんとして微笑をうかべ、ねばりづよくたたかい、だれにももたれかからずに、自分と周囲に生命のよろこびと幸福をみたしていくことなのだ。

　それ以外に、池田さんにほんとうにこたえる道はない。