「若き友に贈る」17
「信仰1」1/2
不変の真理を
持たないという人間は
真の善も 正義も
知ることができない
と思うが故に
私は 哲理の裏づけのある信仰に
人間らしい一生を賭けて送る
*
彼の生涯は
平穏にして 悶々の日々
わが生涯は
ただ一筋 人間革命の詩
*
僕は あの山を登攀することを
目指したのだ
そのために 一日一日の足場を
がっちりと据えながら進む
現実を軽視することは
遭難を意味すると
知るが故に 信仰に励むのだ
*
暗い日があっても
悩める日があっても
私は 現実の生活を逃避しないで
信仰という深く強い負けじ魂で
後半生を生きぬくのだ
*
私の心は
萎まることがない
人間の純の優しさを満たす原点が
熟しているからだ