「若き友に贈る」5
「人生2」2/4
最早 君が 何をするのも
自由であるが−−−人に迷惑を
かけぬことと 自身の行動に
全責任を持つことだけは 絶対に
忘れないでくれといいたいのだ
*
最早 壮年−−−惰性の人生で
終わりたくない
次の半生こそ
新鮮な生命を自分に吹き込んで
模範となるのだ
*
無名なるが故に
僕の名は 後世に残るまい
しかし 内面性の世界の因果の歴史に
わが光輝は 燦然と永遠に
残ることを知覚している
そのために 信仰者となって
闊達に生きるのだ
*
いかなる沈痛な日々が つづいても
君よ 生きて生きて生きぬくことを
第一義の信条として
此の身に粉飾なく
人生を送ってもらいたい
*
友よ 君は不運に多くの
社会的失敗はあったかもしれないが
人生の最後の優勝者になって
くれ給えと
僕は祈り待っているのだ
*
ひとたび 負けたからといって
君よ そんなに嘆くことはない
真の勝利というものは
人生の最後の時に
決定されるべきを
信条として立ち向かっていくべきだ
*
闇が深ければ
深いほど黎明は近い
君よ 君より悩み多き人が
どれほどいるかを忘れずに
敢然と宿命打破の道を
進み給え