太田昭宏「真っ向勝負」2
「カウンター越しの会話」より
【武内】そうそう、最後にぜひ聞いておきたかったのですが、太田さんがラーメン屋さんになりたかったという話は本当ですか。
【太田】ウソではありません。ラーメン屋のほかに、指圧師の勉強もしたかった。
【武内】ラーメン屋と指圧師……全然、違う職業ですが。
【太田】別に行列のできるラーメン屋になりたいわけではありません。要はお客さんとの会話も楽しみたいんです。指圧も同じで、治療しながら相談事なんかを受けて、心のケアをしてみたいんです。
【武内】そうなんですか。
【太田】僕も相撲部で、体の手人れをしていたから分かりますが、指圧を受けながら、たわいもない雑談かもしれませんが、会話が盛り上がるんですよ。それがいいんです。本首の話が出ます。
【武内】ああ、それはあるでしょうね。
【太田】ラーメン屋でも、オヤジさんがカウンター越しに、常連のお客さんと話している場面があるでしょう。
【武内】古くて小さいお店でありますね。
【太田】同じ食べ物屋でも、奥に厨房があって、作り手と客が離れているのではなく、「おい、オヤジ」とか呼ばれて、人間の喜怒哀楽にじかに触れられる店がいいんですよ。そういう意味でラーメン屋とか、指圧とか、いいですね。
【武内】でも本当に人気のラーメン店になったら、そんな余裕はありませんよ。
【太田】うーん、確かに会話ばっかり楽しんでいたら、厳しいラーメン戦争には勝ち抜けませんね(笑い)。
※武内伸(有限会祉ラーメン総合研究所所長)
※武内さんには、庶民の昧・ラーメンの味に、どれだけの創意工夫があり、庶民を引きつける「継続的な改革の努力」があるかを教えていただいた。
>指圧も同じで、治療しながら相談事なんかを受けて、心のケアをしてみたいんです。
太田さんも治療者になりたかったんだぁ。
是非、薬王の集いに参加してもらいたいな(笑)