SOKA薬王のBlog

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「池田大作という人 あとがき」五島勉 著


池田さんと、一羽の白鳥の話


この本をなんとか書き終わって、読みかえしたとき、私は自分の能力に絶望をじました。まえがきで述べたとおり、私のとぼしい能力と理解では、池田大作しいう強烈な人間像の千分の一さえも、やっぱりえがききれなかった、と思ったからです。
 

 たとえば、この本の中には、学会本部の質素な一室にすわり、巨大な世界組織の頭脳兼エンジンとして、テキパキと判断・指示をくだす池田さんがえがかれていません。微熱をこらえながら、一分の休みもないスケジュールを全力で切りひらいていく池田さん、学会の少年少女の身の上話をきいて、自分でもポロポロ涙をこぼしてしまう池田さん、あまりうまくないピアノやテニスを辛抱づよく、しかし楽しそうに練習する池田さん。


 さむい夜、学会の集まりがあったとき、黙々と交通整理をやっていた若い会員に、そっと熱いおでんをとどけてあげた池田さん、かと思うと、たずねてきた権力政治家や大資本家を面とむかって批判し、ふるえあがらせる池田さんもえがかれていません。


 かれは、それほど多くの面をもっているわけです。しかし、それらをすべてえがきだしたうえで、なおかつ、それらがひとつの源泉から、法による人間形成の努力という中からきだしていることを語るには、私はあまりにも非力でありすぎました。