師をもつ人は幸せである
新・人間革命 新世紀29
「私は戸田城聖という人間を知り、その人間から仏法を教えられたのです。私の場合、決して信仰というものが先ではなかった。戸田先生を知って仏法を知ったのであり、仏法を知って戸田先生を知ったのではありません。
私がなぜこうしたことを申し上げるかといいますと、実はここに社会万般をつなぐ軸のようなものがあると思うからなのです。
つまり人間があってすべてが始まるという、単純なことかもしれませんが、私はこのことが実際には忘れ去られているような気がしてなりません。
(中略)
宗教の根本は法である。しかし、生き生きとした宗教の脈動、生きた哲学は、人間と人間の触れ合いを通して伝わるものだ。ましてや、人間を離れたヒューマニズムの宗教など、あろうはずがない。そして、その根幹こそが師弟という人間の絆である。