広布の賢者の壮年部
随筆 人間世紀の光 173
厳たれ!師弟不二の黄金柱
「心の財」は不滅 君よ断じて負けるな!
嵐にも
そして吹雪も
恐れざる
大樹に育てと
君を見つめむ
これは、病に倒れた若き友に贈った一首である。闘病の報告の受け取ると、私は、すぐに筆を執り、励ましたのである。彼は病気を乗り越え、今、確かに大樹となった。優秀にして慈愛深き大指導者となって、指揮を執っている。
今、「百年に一度」という金融危機のなか、慌ただしし年の瀬を迎えて、必死の奮闘をされちいる方々が、多くいるに違いない。ご苦労は、私にも痛いほどわかる。経済不況に悪戦苦闘される同志の苦衷(くちゅう)は、わが胸を掻きむしられるように迫ってくる。私自身、戸田先生のもとで、絶体絶命の事業の苦境を、ただ一人、獅子奮迅で支え、打開してきたからだ。「何なる世の乱れにも各各をば法華経・十羅刹・助けたまえと湿れる木より火を出し乾ける土より水を儲けんが如く強盛に申すなり」妻と二人して、この御聖訓を心肝に染め、多くの大切の同志のため、一心不乱に題目を送り続けている。