体の歪み
一枚の紙はそのままの状態では脆いものです。
しかしこれを捻って「こより」にすると想像以上に強くなる。
つまり捻るというのは弱いものを強く使う方法なのです。
人の体も同じで、真っ直ぐで素直なのは案外脆い。
私は人の生き死にに携わっておりますが、そういう方面でも
個性の強い人の方がしぶとかったりします。
体には本来偏りがあるのが普通で、そこを支えにしているのです。
それを真っ直ぐにしてしまうと、逆に弱くなってしまうことがある。
角を矯めて牛を殺すことになりかねないのです。
真っ直ぐであれば良いというのは、強迫観念みたいなものなんですね?。
無理に真っ直ぐにしようとしたり、意識して姿勢を良くしようとするのは、
ヘビを筒に入れて真っ直ぐにするようなものです。ヘビはトグロを巻いているのが普通だし、
ネコは猫背で何の不自由もないのです。